出会い
朝日を背に
私は立っていた。
私は自分が誰なのか、
どこから来たのか・・・
分からない。
ここは・・・どこ?
話し声が聞こえる。
人はいない。
・・・じゃあ、誰?何?
不思議と怖くはない。
「誰かいるの?」
「・・・あなた、この声が聞こえるの!?」
とても軽やかで響くような声。
「聞こえる・・・。」
「あたしたちの声が聞こえる人
なんて久しぶり!
あなた、何者?」
「あなたこそ。」
「あたし?
個々に名前はないんだけど・・・
あたしたちを
ひっくるめて言うと、風よ♪」
「風・・・」
「さっきも聞いたけど
あなた、何者?」
「・・・わから・・・ない。」
「あらっ!!ごめんね?」
「別に・・・大丈夫。」
「あなた一人?」
「・・・一人。」
「なら、あたしたちが
いつでもそばにいてあげるわ♪」
「ありがとう。」
これが私と風さんとの
出会いだった。