風上 転 Another side
「あ・・・あなたは何をしているの?」
あ〜・・・声が上擦った・・・。
「久方ぶりの休暇をもらってね。散歩をしていたんだ。
まあ、夏の暑さにすぐばててしまったけれど。」
え?この人、もう少し若いかと思ったんだけどな♪
悪い人ではなさそう♪
・・・そうか。ばてちゃったのか♪
なら・・・
「風が吹いてほしくない?」
「まあ、な。」
よし♪
「わかった♪風さん呼ぶね♪」
さすがに不思議そうな顔をした♪
だめだなぁ〜。その顔を見ちゃうと
いたずらしたくなっちゃうじゃん♪
風さん!!思いっきり吹いてね♪
そう♪いたずらするの♪
ブワッッ・・・!!
うーん!強いね〜♪
さすがに応えたみたいだね♪
「・・・弱められるのであれば、弱めてくれないかなっ!」
えへっ♪
弱めてくれる?風さん♪
・・・フワッ。
楽しかったね♪
この人の顔と来たら・・・
このことを受け入れられないみたい♪
どうだったかな?
この風さんと私のいたずらは♪
「風とは一体どんな『人』なのだ?」
へっ?ひ・・・人??
私もよく分からないんだけど・・・。
・・・綺麗な目。
この人のこと私、少しおじさんかなと思ったけれど
目はこの辺の子どもなんかより若々しい♪
初めて見たこんな大人。