「お爺さんの不思議な話」 お爺さんの思い出5
「あなたから名乗って欲しいな♪」
「僕から?僕はさとる。高橋 聡。11歳。」
「聡くんっていうんだ♪」
「うん。君は?」
「・・・えへへ、名前ね・・・無かったりする。」
「え!?そんな事って・・・」
「そんなことより、風のことは秘密にしといてね♪」
「あ!!そうだよ!!なんで、風が使えるの?」
「使えるって言い方は止めて!!
・・・自分でもよく分からないの。」
「ふ〜ん。」
まぁ、僕は彼女の秘密を知ったことになるのかな。
秘密にしといてって言われたし。
「何で僕に風が使えるって教えてくれたの?」
「今まで、人の友だちはいなかったから。
聡くんなら大丈夫かなって♪
・・・友だちは風さんだけだったから・・・。」